専攻医・後期研修医・専門医
消化器内科 専門研修プログラム
消化器内科後期研修についてプログラムや募集要項をご案内いたします。
消化器内科後期研修
消化器内科後期研修
本プログラムの特徴
本プログラムの特徴
- 本プログラムでは、消化管(及び胆膵)、肝臓(及び胆膵)の2つのコースに分かれているが、両方を研修する事も可能なため、最終的には消化器疾患(上部・下部・肝・胆・膵)全般の研修が可能となる
- 消化器内視鏡学会、消化器病学会、肝臓病学会専門医の取得を視野に入れた研修プログラムとなっている
研修期間
研修期間
- 消化管:2年(胆膵の研修も含む。希望する手技内容により研修期間が異なる場合有り)
- 肝臓:1-2年(胆膵の研修も含む。また経験できる手技経験件数は時期によって異なる)
*なお専門医取得に際しては、下記(取得可能な専門医資格と受験に必要な条件を参照)に定める期間各学会に入会している必要が有る。また本研修を受ける以前に指導医施設での研修を受けていない場合は、当院を含めた指導医施設での指定された期間の研修が必要。
*一般内科医(又は家庭医)で短期間の消化器研修を希望する場合は、別にある『後期研修プログラム(一般内科医用)』に従うものとする。
施設認定
施設認定
- 日本消化器内視鏡学会指導施設
- 日本消化器病学会認定施設
- 日本肝臓学会認定施設
- 日本食道学会全国登録認定施設
- 日本大腸肛門病学会認定施設
- 日本がん治療認定医機構認定研修施設
- 日本内科学会認定制度における教育病院
消化器内科グループ責任者
消化器内科グループ責任者
古山準一(内科医長、消化器グループ長)
研修担当医(代表)
研修担当医(代表)
森園竜太郎(内科副科長、消化器センター長)
共同研修施設
共同研修施設
無し(但し希望のある場合は、消化器グループ会議で協議する)
研修目標
研修目標
一般目標(GIO:General Instructional Objective)
- 消化器領域(消化管・肝・胆・膵)全般の診断・治療・管理を身につける。
- 医師として、一般社会人として、常識を備え協調性を身につける。また医療集団のリーダーとしての能力を身につける。
行動目標(SBOs:Specific Behavioral Objectives)
- 消化器疾患の診断,鑑別,検査と治療方針について理解し、実行できる。
- 消化器内科医に必要な診断治療手技の習得(具体的な内容は、別紙様式3,4参照)。
- 消化器癌患者や家族への病状に応じた説明と治療のマネージメントが行える。
- 緊急を要する消化器疾患の対応について理解し、適切な対応(又はコンサルト)を行える。
- カンファランスでparamedical staffの意見を傾聴、患者情報を把握し、適切な方針を提案できる。学習会の企画や参加により、paramedical staffの消化器疾患の理解を深める事への援助をする。
取得可能な専門医資格と受験に必要な条件
取得可能な専門医資格と受験に必要な条件
希望に応じて下記の資格が取得可能(但し受験資格有り)である。
- 日本消化器病学会専門医:
- 申請時において継続4年以上本学会の会員であること
- 会員として本学会が主催する総会ポストグラデュエイトコース、支部教育講演会、JDDWが主催するJDDW教育講演のいずれかに1回以上の出席があること。但し、半日単位の総会ポストグラデュエイトコース、支部教育講演会、JDDW教育講演は2回以上の出席があること
- 申請時において認定内科医または総合内科専門医、外科専門医または外科認定登録医、放射線科専門医、小児科専門医のいずれかの資格を有すること
- 認定内科医資格取得に必要な所定の内科臨床研修修了の後3年以上、外科専門医予備試験受験資格に必要な所定の外科臨床研修修了の後2年以上、放射線科専門医資格取得に必要な所定の放射線科臨床研修修了の後2年以上、あるいは小児科専門医資格取得に必要な所定の小児科臨床研修修了の後2年以上、本規則により認定される認定施設もしくは関連施設において臨床研修を修了していること
- 日本消化器内視鏡学会専門医:
- 申請年度の6月30日を基準として、5年以上継続本学会会員であること
- 5年以上指導施設で研修していること
- 申請時において日本内科学会、日本外科学会、日本放射線学会、日本小児科学会のいずれかの認定医もしくは、専門医の資格を有すること
- 所定の申請書類を提出し書類審査を通過していること
- 過去5年の業績ポイント「Ⅰ出席・Ⅱ講演・論文」の合計が50点以上
- 日本肝臓学会専門医:
- 申請時において本学会の会員である
- 日本内科学会認定医、日本外科学会外科専門医若しくは外科認定登録医、又は日本小児科学会小児科専門医若しくは小児科認定医のいずれかの資格を有する者
- 2年間の初期研修を終了後、本規則に定める認定施設、関連施設、又は日本消化器病学会専門医制度による認定施設、関連施設において、別に定める本学会専門医研修カリキュラムに従って、5年以上の肝臓病学の臨床研修を終了した者。ただし、このうち少なくとも1年は本規則に定める認定施設、関連施設において研修を行なうこと原則とする。
当院で主に行われている消化器疾患に対する診断・治療手技
当院で主に行われている消化器疾患に対する診断・治療手技
- 消化器系:
上下部内視鏡検査、内視鏡的止血術、胃・大腸ポリペクトミー、内視鏡的胃粘膜切除術(EMR・ERHSE)、食道ステント留置術、食道拡張術、内視鏡的胃瘻造設術(PEG)、超音波内視鏡検査(EUS) 超音波内視鏡下穿刺術(EUS-FNA)等 - 胆膵系:
内視鏡的膵胆管造影検査(ERCP)、内視鏡的乳頭切開術・採石術、胆管ステント留置術、膵動注療法、超音波内視鏡検査(EUS) 等 - 肝臓系:
内視鏡的食道静脈瘤硬化療法(+結紮術)、腹腔鏡検査、肝生検、エコーガイド下腫瘍肝生検、エタノール注入療法(PEIT)、ラジオ波焼灼法(RFA)、肝動脈塞栓術、部分的脾動脈塞栓術(PSE)、造影超音波検査 等
当院で施行していない技術
当院で施行していない技術
- 肝臓系:
経頸静脈的肝内門脈静脈短絡術(TIPS:transjugular intrahepatic portsystemic shunt)、腹腔鏡検査
研修プログラム
研修プログラム
- 消化器内科病棟に配属の上、指導医のもとに(医師経験年数によっても異なる)患者を受け持ち、消化器内科医として必要な知識・技術・診察態度を身につける。従って、あらかじめ一般内科医としての基本的な素養は習得済みである事が望ましい。
- 希望する研修内容(コースや手技)があれば、事前に医局研修担当事務又は研修責任者に申し出ておく事。
- 受け持ち患者は5-10名/1日程度(医師経験年数によっても異なる)。
- コースは2つ有るが、相談により内容の変更は可能である。また両方のコースを研修する事も可能である。下記に研修の一例を示す。
- 消化管コース:
上下部消化管内視鏡検査*手技の習得と、消化器疾患全般の診断と治療方針を学ぶ。腹部血管造影検査は希望に応じて行う。
*上部消化管内視鏡手順と評価表は別紙参照研修内容 1年目 上下部消化管内視鏡検査、内視鏡的止血術、PEG 消化器疾患(消化管・肝・胆・膵)の基本的な診断と治療方針を学ぶ 2年目 上記に加えERCP、ERHSE 認定内科医の取得を目指す(内科を専攻し、教育病院で3年以上研修したもの) 他科からのコンサルトに対応できる知識と技術を身につける 3年目 ERHSE 4年目 (週間スケジュール)
月 火 水 木 金 土 午前 EIS/EGO HCC治療 EGO EGO/angio HCC治療 EGO 午後 カンファ TCF/ERCP TCF angio/病棟 TCF/ERCP - ○外来単位が1-2単位/週有ります
- 肝臓コース:
肝疾患の診断と治療手技の習得。上部消化管内視鏡検査手技の習得(下部は希望に応じて)と、消化器疾患全般の診断と治療方針を学ぶ。研修内容 1年目 上部消化管内視鏡検査、EIS、PEIT、内視鏡的止血術、PEG 消化器疾患(消化管・肝・胆・膵)の基本的な診断と治療方針を学ぶ 2年目 上記に加えRFA、ERCP、腹部血管造影 他科からのコンサルトに対応できる知識と技術を身につける 3年目 希望があれば下部消化管内視鏡検査 4年目 専門医取得を目指す
○外来単位が1-2単位/週有ります
(週間スケジュール)月 火 水 木 金 土 午前 EIS/EGO HCC治療 EGO EGO/angio HCC治療 EGO 午後 カンファ TCF/ERCP TCF angio/病棟 TCF/ERCP -
作成レポート
作成レポート
- 治療内視鏡(最大20症例):
内視鏡治療を行った症例を最低1種類ずつは退院時要約等にまとめて保管して提出する事。日本消化器内視鏡学会専門医制度第4章の専門医申請第6条にある診療実績表に準じて記載する事が望ましい(内視鏡治療症例要約フォーマットは別紙様式1参照) - 症例要約:
内科認定医を取得していないが、将来内科医となる研修医は、日本内科学会認定医試験に必要な病歴要約に準じて記載する事が望ましい(病歴要約フォーマットは別紙様式2参照)。主要な記載項目としては、【診断名】【主訴】【現病歴】【既往歴】【生活社会歴】【家族歴】【入院時現症】【主要な検査所見】【問題点リスト】【入院後経過と考察(問題点リスト順に)】【退院時処方】【総合考察】。消化器疾患の症例要約は研修期間中2-3症例で良く、退院時要約に記載して保管し提出する事。詳細は日本内視鏡学会の病歴要約作成の手引きを参照(下記に記載方法の一部抜粋)。なお学術的に必要と判断した症例に関しては指導医よりレポート提出(又は学会発表や論文記載)の依頼がある。 - 確定診断名:
入院中の重症度・重要性に従い記載する。 - プロブレムリスト(問題点リスト):
プロブレムリストに挙げられるプロブレムとは、診断名ではなく患者を診察していく上で問題となる項目のリストである。従って初診時に得られる問診での問題点、臨床症状、診察所見、検査値の異常などからリストアップされるべきものである。予め診断がついている項目(病名)も、主病名として取り扱った疾患と関連のある場合はプロブレムとして挙げても良い。 - 文献:
EBMを重視し、症例報告、レビューなど症例に適した引用文献を適宜記載する。引用形式は(JAMA 1997;278:485)(日内会誌2006;95:564)というようにする。認定内科医試験においては教科書の引用も可とするが、総合内科専門医試験においては原著論文を引用すること。 - 総合考察:
診断・プロブレム毎の考察に止まらず、考察の最後には患者を全人的に捉えた『総合考察』を必ず行う。そこではプロブレム間の考察や社会的・心理的側面についても言及されていることが望ましい。
作成されたレポートは、指導医に提出する。最終的には消化器グループ会議にて評価を行う。
指導医及び病棟医師体制
指導医及び病棟医師体制
医師名 | 卒年 | 資格 |
高木 秀雄 | 1985年 |
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古山 準一 | 1988年 |
|
森園 竜太郎 | 1994年 |
|
カンファランス
カンファランス
曜日 | 時間 | 内容 | 場所 |
毎日 | 08:00 | 受け持ち患者の紹介・治療方針の検討 | 4西病棟 |
月曜日 | 14:00 | Dr-Nrカンファランス | 4西病棟 |
月曜日 | 16:00 | 術前症例の検討・presentation | 4西病棟 |
月曜日 | 16:00 | 内視鏡切除症例の病理検討(内科-病理診断科)/不定期 | 病理室 |
火曜日 | 18:00 | 術前検討(外科-内科) | 管理棟3F |
木曜日 | 08:00 | 術後症例の検討(自由参加)/朝回診無し | 管理棟3F |
方略(LS:Learning Strategies)
評価法(EV:Evaluation)
評価法(EV:Evaluation)
- 自己評価
- 指導医による評価
- paramedical staff(看護師)による評価
- レポート提出
研修医評価表
指導医・指導体制に関する評価表
1年間に研修医師が経験できる症例数(検査数)とその内訳
1年間に研修医師が経験できる症例数(検査数)とその内訳
別紙様式3参照
症例(検査) | 症例数(検査数) |
上部消化管内視鏡検査(治療を含む) | 700-900 |
下部消化管内視鏡検査(治療を含む) | 500-550 |
ERCP(治療を含む) | 0-90 |
上部消化管出血 | 5-20 |
大腸ポリープ | 30-45 |
胆道感染症 | 15-25 |
慢性・急性肝疾患 | 5-25 |
悪性新生物 | 40-110 |
受け持ち疾患総数 | 180-270 |
待遇
待遇
- 給与:当法人規定による(委細面談)。税込みで33万1,300円~38万1,800円/3-6年目(当直や時間外手当で異なる)
- 休日:4週6休(休診日・日曜日・祝日・第4土曜日)
- 当直:有り(当直明け有り)
- 宿舎:借上住宅・住宅手当支給有り。4万5,000円~5万5,000円/3-6年目
- 勤務形態:常勤
方略化(LS:Learning Strategies)(PDF)
最終更新日:2021年12月