救急診療部

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救急センターの紹介

2015年6月

 当院救急センターは2003年5月に開設された救急診療部を前身として、2013年5月に新病院への移転を契機に、新たに『救急センター』としてスタートを切りました。
 新病院の救急センターは、ER(救急処置室)、HCU(高度治療室)、救急総合外来、中央処置室、放射線診断室(レントゲン・CT・MRI)を集約化し、有機的な動線を確立したことが特徴的です。
 救急科専任医が、内科医・外科医・整形外科医・麻酔科医らと連携し合い、救急車でERへ搬入となった傷病者や徒歩受診された救急外来患者の診療を行います。上記システムが機能し始め、 救急車搬入台数は激増し、2014年度の年間救急車搬入傷病者数は、7,410名でした。ERでの診療時間も短縮しました(図1)(図2)。


図1

【図1】2013年5月の新病院移転を契機に、救急車搬入傷病者数は激増した。


図2

【図2】救急車搬入傷病者のうち、臨時入院となった方のER滞在時間の変化
★ 平均滞在時間 6時間41分→5時間01分(1時間40分短縮!)
★ 中央値    5時間30分→2時間30分(2時間30分短縮!!)


 残念ながら当院で対応しきれない症例は、他院へ転院となります。2013年度には、335名(全救急車搬入数の4.8%)の他院転院搬送が生じました(図3)。 しかし、2015年4月より脳卒中診療が開始となりました。これまで、他院へ転院搬送してきた脳卒中患者を当院で治療完結することが可能となりました。


図3

【図3】2013年度救急車搬入傷病者の24時間以内に他院転院となった335名の転院先の内訳


日本の救急医学の3本柱は、①Emergency Room(救急外来、救急車応需)、②Critical Care(重症患者管理、根本治療)、 ③Emergency Medical Service(メディカルコントロール、災害医療)と言われています。当院救急科では、 特に③に力を入れています。年1回の大規模災害訓練を札幌市消防局東署と合同で開催しております(写真1)。 年2回の事例検討会を石狩北部消防組合・江別消防・北広島消防・小樽消防と開催しております。

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【写真1】2013年11月9日、札幌市東消防署との合同災害訓練風景。被災者役30名、職員100名、東消防署20名参加の大規模訓練となった。


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【写真2】石狩北部消防組合および江別消防・北広島市消防署・小樽市消防署との合同事例検討会風景。約50名ほどの参加者によって活発な議論が交わされた。
更には、2013年8月より札幌市消防局の協力を得て、初期研修医の救急自動車同乗研修を開始し、 病院前救護の深い理解と『顔の見える関係』を目指す取り組みを行っております(図4、図5)。

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当院は、2015年3月現在516施設ある、日本救急医学会認定の救急科専門医指定施設の一つです。 日本の救急医療は、一次、二次、三次救急に分けられますが、歴史的に三次救急として最重症の患者診療を担う救命救急センターを中心に発展してきました。 しかし、札幌市消防局のホームページ上にあるように、救急車搬送傷病者の54%は軽症者です。中等症41%を合計すると、救急車搬送傷病者の95%は一次救急施設(夜間急病センターなど) や当院のような二次救急病院の力量に掛かってきます。特に、高齢者や経済的社会的困難を抱える方の『最後の砦』として、無差別平等で良質かつ安全な医療を実践してきた当院は、引続き『断らない救急』を目指していく所存です。

勤医協中央病院救急センターの基本的診療方針

  1. 当院は札幌市北東部の地域中核病院として、患者さんの要求に応える急性期医療を提供します。
  2. 災害時には、病院をあげて地域と住民を守る医療機関となります。
  3. 呼吸器、乳腺、消化器、運動器・リウマチ、心臓血管、糖尿病内分泌・腎臓および総合診療・血液センターと連携し、適切でより高い技術の急性期医療を提供します。
  4. 24時間、365日救急患者を受け入れます。
  5. 札幌市の呼吸器、循環器および消化器二次当番、けが災害当番病院を担当します。
  6. ACSネットワークの一員として地域の虚血性心疾患の治療成績向上に寄与します。
  7. 救急診療においても無差別平等の医療を実践し、医療格差のない良質で安全な医療を目指します。
  8. 臨床研修病院として民主的な集団医療に基づく救急研修を通じて、人間の権利と尊厳を尊重する医療人を育成します。
  9. 救急医療分野における学術・研究活動を行い、自らの医療内容を検証し改善することを目指します。

救急センター センター長 田口大

 

学術活動・研究業績