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北海道勤医協看護職員継続教育要綱

はじめに

北海道勤医協では、1976年より看護職員の「卒後研修」を実施してきました。

1992年、第61回通常総会にて看護集団の研修について『18年間続けてきた卒後研修の成果を土台に研修要綱の見直しと充実を図ります。一人一人の看護師が科学的な見方を身につけ、民医連運動の担い手として総合的に成長していくために他職種の経験にも学び、診療所研修や職場討議を含めた実践的な要綱作りを集団的に進めていきます。』と提起され、翌1993年、研修要綱が策定されました。

2004年度、厚生労働省より「新人看護職員研修到達目標」「新人看護職員研修指導指針」が示されたのを機に、各院所で新人看護職員研修要綱が策定され、新人看護師の研修が大きく前進しました。

医療・社会情勢の激変の中で、看護師の業務にも様々な変化が生じています。目覚ましい医療技術の進歩への対応・医療安全の確保・医療倫理に対する国民要求の高まり・民主的なチーム医療における役割発揮など、看護職員に求められている能力も時代の変化に伴い変わってきました。これらに適切に対応していくためには、看護職員の臨床実践能力の向上を図ることが求められ、クリニカルラダーの導入とともに組織的に認定看護師や認定看護管理者を育成しキャリア開発を行ってきました。

更に、今後も看護師の生涯にわたる教育やその体制の確立、やりがいを持って働き続けられる研修制度の充実を図ることが求められています。

今年度の研修要綱改訂は、クリニカルラダーと目標管理のガイドライン(北海道勤医協育成部作成を一部改訂)を要綱の中に組み込み、関連性を明らかにしました。

新たな看護職員継続教育要綱をもとに、2010年4月より研修プログラムを開始します。各院所での実践をすすめ、更なる継続教育の充実に向け今後も検討していきましょう。

北海道勤医協看護職員教育研修の変遷

1976年
卒後研修開始
1993年
研修要綱の策定
2003年
目標管理の導入
2004年
新人看護職員研修要綱の作成
2005年
看護職員継続教育要綱の作成
2006年
認定看護師の誕生
2007年
看護職員継続教育要綱に「北海道勤医協クリニカルラダー」を開発し、導入
看護実践評価基準表(臨床実践能力チェックリスト)を導入
2008年
日本看護協会認定看護師育成方針および支援規程が承認
2009年
看護職員継続教育要綱に「中途採用者向けの研修計画」、「クリニカルラダー運用手順」、「北海道勤医協における日本看護協会認定看護師育成方針および支援規程」を追加、認定看護管理者の誕生

北海道勤医協看護理念

わたしたち北海道勤医協の看護職員は、勤医協綱領のもとに
「いつでも、どこでも、だれもが安心できる看護」を提供します。

  1. 生命の尊厳と人権を尊重した看護をめざします。
  2. 患者・地域のひとびとの視点に立ち、一人ひとりを大切にした看護を提供します。
  3. つねに学ぶ姿勢を忘れずに、安全で信頼される看護を実践します。

勤医協綱領

勤医協という団体が「どのような立場」で「どのような考え方」で「どんな目標」をもって「どんな活動」をするのかということを要約した文章。

人権を尊重

生存権を保障した憲法25条は、13条に規定された個人の尊重と幸福追求の権利、憲法14条の平等の権利を基本にしながら、人びとに、生活と健康に関する具体的な生存の基礎が保障されなければならないことを明らかにしている。医療を受ける権利はその中心をなしている。

患者・地域のひとびと

  1. 患者、家族
  2. 友の会、共同組織
  3. 地域住民

視点にたち

保健、医療、福祉をはじめ社会の動向を的確に捉え、患者の立場にたち、ともに考える事を表現。

一人ひとりをたいせつにした看護

対象の人権を守ることを基盤に、生きようとする生命活動や生活史、社会的背景を総合的に捉え、対象の理解と納得のもと、
※健康の状況(予防からリハビリ、終末期まで)に即し提供する看護の実践。
※健康とは、人間固有の

  1. 労働
  2. 様々な社会的活動
  3. 自己の変革・発達
  4. 余暇を楽しみ、文化を享受するなどの諸活動を営む精神的、身体的、社会的状態。

学ぶ姿勢

  1. 継続学習による専門職業人としての研鑽と能力の維持・開発
  2. 専門的知識・技術の創造と開発と蓄積
  3. 人権感覚を研ぎ澄ます社会保障の学び

看護職員継続教育

看護職員継続教育は、以下の目的および目標を持ち、北海道勤医協看護理念を実践する看護職員の育成支援を行う。

継続教育目的

地域の人びとが安心してかかれる医療機関・福祉施設・在宅部門として、良質な看護を提供できる看護師の育成を行う。

継続教育目標

  1. 基本的人権を守る視点に立った生命観・人間観を身につける。
  2. 患者を生活と労働の場から捉え、生活史と疾病の関わりについて科学的に理解し看護実践ができる。
  3. 看護に必要な知識・技術を主体的に学び、正確で安全な技術の習得に努める。
  4. 民主主義を深く学び、医療・看護・介護を患者との「共同の営み」として追求する。
  5. 他の職種と民主的に共同し医療・看護が推進されることを学び、その立場から実践できる。
  6. 地域の医療実態や患者・住民の医療要求を捉え、社会保障制度の在り方などを考える事ができる。
  7. 民医連の組織人としての自覚を持ち、責任ある行動を取ることができる。

継続教育の進め方

  1. 看護理念に基づき、職場内教育を基本とした教育活動を継続教育の基本とする。
  2. 看護職員のキャリア開発の評価基準は、クリニカルラダーの評価基準を用いる。
  3. 進め方は、目標管理によって行う。

北海道勤医協クリニカルラダーによるキャリア開発

北海道勤医協看護部門におけるキャリア開発とは

  1. キャリアは、看護職員個々の力量の向上と民医連綱領の立場に立つ北海道勤医協の看護実践の発展を相互作用の中で獲得し、形成されるものである。
  2. 看護部門は、北海道勤医協の看護理念に基づく看護実践の発展と個人の目標が合致したキャリア開発を支援するために、さまざまな機会を準備する。
  3. クリニカルラダー設定は人事考課や賃金評価を目的とはしない。

北海道勤医協看護部門のキャリア開発としてのクリニカルラダー導入のねらい

  1. 自立した看護専門職としての能力開発を支援し励ますものとする。
  2. 看護職員が主体的にそれぞれのキャリア開発に役立てる指標とする。
  3. 看護実践能力向上の動機付けとし、教育的サポートの基準とする。
  4. 人権を尊重した患者の立場に立つ看護実践を発展させる指標とする。
  5. 目標管理と連動させ、やりがい、働きがいを持った働き方を支援する。

北海道勤医協におけるクリニカルラダーの構成

──クリニカルラダーの基本構造──

(1)クリニカルラダーのレベル基準

レベルⅠ 卒後1年目の時期で、業務基準に沿いながら基本的看護ケアが実践できる。部分的に指導を受け、また必要な指導を自ら求めることができる。実践を通し、患者の願いを捉えた個別的看護の視点が養われる。
レベルⅡ 卒後2~3年目の時期で、個別的、長期的な目標や看護計画を立案し、自ら実践できる。日常の諸問題についても優先度を判断し行動できる。自己の課題が明確にでき、メンバーシップ、リーダーシップを発揮できる。対象を捉える社会的な視点が養われ、自己の考えを持つことができる。関連セクションや医療福祉介護チームとの連携・共同ができる。
レベルⅢ 卒後4年目~10年目の時期で、実践する看護ケアの根拠を説明することができ、チームとして組織的に提供する役割を果たすことができる。社会や医療の情勢について認識し、院所の方針に基づいて自己啓発を行いながら患者の立場に立つ看護を実践できる。
レベルⅣ 新しい技術や知識の吸収に努力し、自己啓発を行いながら看護実践することができる。社会や医療情勢の変化を捉え、院所・セクションの目標・方針を推進する上で中心的な役割を担い、行動できる。
後輩を教育的に育てるとともに職場づくりの要となる。

(2)4つの看護実践能力

北海道勤医協綱領・北海道勤医協看護理念をねらいとして、看護実践能力、組織管理能力、人間関係形成能力(コミュニケーション能力)、学習・教育・研究能力の4つとする。

北海道勤医協クリニカルラダー運用手順

  1. クリニカルラダーレベルをセクション長とともに決定する
  2. 目標面接を受けるにあたっては、レベル評価表にそって自己評価を実施する
  3. レベル評価表での自己評価に基づいた自己の課題・目標を明らかにする
  4. 目標面接を受ける
  5. 中間面接時は、事前にレベル評価表にそって自己評価を実施する
  6. 中間面接終了後、面接者に評価を受ける
  7. 育成面接も中間面接同様の手順で評価する

北海道勤医協クリニカルラダーの評価基準

  1. 北海道勤医協クリニカルラダーの評価基準について
    北海道勤医協クリニカルラダーの評価についての考え方は、年度別到達目標としての目標を細分化した内容を評価表を用いて行う。自己・他者評価をもとに目標管理に基づき「どこが出来ていて、どこが不十分か」をお互いに確認し評価を行うものである。
  2. 評価のねらい
    1. 評価は、個人の成長のみではなくセクションの目標達成、セクション全体の質の向上を目指すものである。
    2. 自分自身が目標を設定し、その達成状況を客観的に評価する。
    3. 成長に一つの区切りをつけ、自らのキャリアを向上させることに役立てる。
    4. 評価の結果に自分がどのように主体的に取り組むかが求められる。
    5. 評価するものは、看護職員を成長へと導き支援する。
    6. 評価され認定されることが目的ではなく、できることを評価し、更に発展へと導く。
  3. 看護実践能力の段階別到達度・・評価表
    ・とてもよい 4点  ・よい 3点  ・やや努力が必要 2点  ・努力が必要 1点
    とてもよい
    現職務に期待されるところを円滑に実践するとともに自ら問題を発見しそれを解決して業務の質的改革向上を成し遂げる能力を現す段階。
    よい
    現職務に必要な条件を満たし、ポイントを押さえて職務を遂行する能力を現す段階。与えられた権限内で目標を達成する能力の段階。
    やや努力が必要
    現職務に通常要求される条件に若干欠けるか、または担当職務の遂行にあたり質・量の面においても一段の努力が望まれる段階。
    努力が必要
    現職務に通常要求される条件にかなり欠ける面があり、担当職務の遂行に支障をきたしている段階。

看護職員継続教育委員会の役割

  1. 機能
    北海道勤医協の継続教育が各院所で円滑に運営され、目標に到達できるよう役割を果たす。
  2. 組織と運営
    1. 北海道勤医協看護継続教育委員会は、教育計画・立案・評価・見直しを行う。
    2. 各院所では、北海道勤医協継続教育計画に基づき、研修会の企画・実践・評価を行う。
  3. 継続教育計画運営に関わる各院所の役割
    1. 継続教育計画にもとづく、教育過程の実施に責任をもつ。
    2. 研修実施後はとりくみの経過の評価を行い、看護委員会に提出し次年度の運営に反映させる。
  4. 教育プロセス
    1. 教育ニーズの査定
      看護職員のニーズは、院所において「研修希望アンケート」を行い、結果をテーマ別研修の企画に反映する。
    2. 教育プログラムの企画(1~3年目卒研)
      研修企画毎に目的・目標・評価方法をプログラムしていく。
    3. 教育プログラムの運営
      看護職員が健康で、精神的にも安定して研修できるように配慮する。
      研修担当委員も受講生に関わり、目標達成に貢献する。
      開催要項・講師選択・会場決定など、研修の準備を行う。
    4. 教育プログラムの評価
      「目標にそった教育、研修ができたか」の評価をし、次回研修に反映させる。
  5. 継続教育計画に基づく研修予算の執行基準
    1. 北海道勤医協は、研修会にあたっての費用を予算化する。
    2. 各院所は、研修会にあたっての費用を予算化する。

研修項目・内容

院内研修

(1)各院所の教育計画に基づく研修

対象
全看護職員
ex)新人看護職員対象の研修、卒研世代別研修、中堅研修および全職員対象の研修等
主催
院所の教育委員会
企画
院内看護職員の研修ニーズを把握し研修を企画する。
院所の教育委員会や看護部門各委員会が主催する研修会、学習会も組み入れる。
ex)医療安全(年2回)、感染予防(年2回)、接遇(年1回)を、レベルⅠ~Ⅳすべての必修研修項目として位置づける。また、自主的研修項目として「BLS」「褥瘡」を推薦する。
※病院の研修計画は年度初めに法人内に公開し、他院所(診療所)からも参加できるよう進める。

(2)中途採用者研修

目的
  1. 最近の医療情勢と看護の動向を知り、勤医協の目指す医療・看護を学ぶ。
  2. 今求められている医療・看護そして看護師をイメージできる。
  3. 感染予防対策及び医療安全対策について学ぶ。
  4. 看護基本技術を学ぶ。
対象
  1. 勤医協で働いた経験がない者。
  2. 元勤医協職員であっても、またそれ以外であってもブランクが1年以上の者。
  3. 中途採用者研修は臨時・パート者は院所で判断し、基本は本採用者とする。
時期
中途採用で働いて1ヶ月以内に終了する。また、働く前に研修終了してもよい。
研修場所
各院所
研修項目
  1. 初期研修:採用面接時本部看護部で行う
    1. 最近の医療情勢と看護の動向
    2. 勤医協綱領と北海道勤医協看護理念
    3. 看護技術チェックリストは新卒看護師に向けた看護技術チェックリストを使用し、就業前・3ヶ月後・1年後でチェックを行う。採用面接時にチェックリストを渡し、自己評価を記入し採用日に持参してもらう。
  2. 1ヶ月以内の研修
    1. 当院所の医療活動と病院紹介、各院所の看護理念
    2. 感染予防対策
    3. 医療安全対策
    4. 業務基準を渡す
    5. 業務習得計画書を渡す。1週間から出来れば1ヶ月間分
  3. 面接時期と内容
    時期は働いて1ヶ月後・3ヵ月後・1年後また、対象者によって時期は各院所判断でよいが、1ヶ月後は必ず行うこととする。
    1. 入職後の状況として、業務習得上で困ったこと(指導や業務内容・人間関係)など
    2. 働いてみて、どんな指導を希望するか
    3. 相談できる人が職場にいるか
    4. 看護師として復帰して、どのようなステップでどのような看護師を目指しているか
    5. その他、悩んでいることや困ったことなどはないか

法人内集合研修

(1)卒後3年目までの集合研修

対象
卒後3年間
内容
継続教育目的・継続教育目標に則り、患者の事実に学び、患者を生活と労働の場でとらえ、患者の要求に応える看護実践について学び交流する。毎年、各世代の研修目標に照らし、開催要項を継続教育委員会にて検討し実施する。
主催
継続教育研修員会

<1年目>

教育目標
ラダーレベルⅠを教育目標に据える。
研修目標
  1. 患者の安全と安楽を考慮した、個別性のある看護技術を理解する。
  2. 院所を越えて世代の交流を図る。
  3. 勤医協綱領、院所の医療・福祉宣言、看護理念を学ぶ。
対象
卒後1年目、院所で判断したもの。
開催
年1回

<2年目>

教育目標
ラダーレベルⅡを教育目標に据える。
研修目標
  1. 看護過程を学び、アセスメント能力をつける。
  2. (患者参加型)看護計画を実践して評価ができる。
  3. 世代の交流ができる。
  4. 勤医協綱領、勤医協の歴史・看護を学ぶ。
対象
卒後2年目、院所で判断したもの。
開催
年1回

<3年目>

教育目標
ラダーレベルⅡを教育目標に据える。
研修目標
  1. 個別的、長期的な目標や看護実践ができ、退院後フォーロを通じて実践した看護の評価ができる。
  2. 自己の看護の到達・課題がわかる。
  3. リーダーシップについて理解を深める。
  4. 世代間の交流ができる。
  5. 勤医協綱領、歴史、看護理念について学ぶ。
対象
卒後2年目、院所で判断したもの。
開催
年1回

法人外研修

  1. 法人外研修については、看護部門の課題やニーズを把握しながら受講計画を明らかにする。
  2. 看護協会研修については、毎年「教育研修計画」が出された時点で年間受講計画を立案する。
  3. 不定期に案内されるセミナー・研修会については、広く職員に広報するとともに、師長会や院所で確認された研修については参加を位置付ける。
  4. 認定看護師育成支援規定・育成方針にもとづき、日本看護協会認定看護師研修受講を位置付けている。

目標管理

以下の『北海道勤医協「目標管理」実施ガイドライン』をもとに運用する。

北海道勤医協「目標管理」実施ガイドライン

2006.3.8 法人教育委員会
改定:目標育成面接シート(法人教育委員会確認2008.12.15)
2009.9月一部改変 継続教育委員会

このガイドラインは目標管理を進めるにあたり基本的な考えと運用手順です。

1.「目標管理」を実施する目的

  1. 厳しい医療・福祉状況を切り開き発展していける活力ある組織づくりのために、職員が組織目標と自己目標を結びつけ、やりがいをもって働く
    北海道勤医協は綱領に基づき、医療・福祉活動を通じて職員ひとり一人が主体的・創造的に働き、成長できる組織・職場づくりをめざしています。組織はその目指す方向と職員の努力の方向が一致すると大きな成果が生みだすことができ、この制度はこのことを目的としています。よって、この目標育成面接は職員を評価するものではなく、職員自らが目標に向かって計画的に仕事に取り組むことを支援するものです。
  2. 職員ひとり一人の意見を大切にし、それらを職場づくりに反映していく
    職員は職場でのあらゆる活動を通じて自己を成長させています。そのため、職場教育においては役職者が「どのように職員を支援しながら仕事を進めるか」ということに意識的・計画的に取り組むことが必要です。 一方、職員は毎日の仕事の中で自分の仕事の意味を考え、見直し、より良くしていくことで成果を生んでいる時、また、誰かの役に立っていると感じられる時にやりがいや働きがいを実感します。この制度を職場教育にしっかり位置づけ、職員自らが自分の目標を主体的に設定、実践、達成することを通じて、職場教育の前進を図りましょう。

2.目標について

  1. 目標とは
    目標とは、単なる「めざすゴール」ではなく、「定められた期間に達成すべき具体的成果」を指します。目標はスローガンのような表現やあいまいな達成基準では具体的成果に結びつけていく事は困難になります。目標設定は以下の項目を考慮し、設定します。
  2. 目標の構成
    1. 目標項目(何を)
      この1年間到達したい、目指すべきことや状態を具体的に表します。
    2. 達成基準(どこまで)
      目標項目をどの程度やるのか、到達すべきレベルを示します。数字で表現できる到達は数値化するとより具体的になります。
    3. 達成期限(いつまでに)
      いつまでに達成するのかの期限を具体的に決めます。
    4. 達成のための方法(手だて)
      どのように目標に到達するのか、具体的な実行計画(手だて)を明らかにします。

3.目標設定について

職場目標の設定

  1. 部会などで北海道勤医協や院所の活動方針などを踏まえ「院所・職場を取り巻く状況」や「患者さんや地域の要望」などを出し合い、「何とかしたい課題」や取り組みたい課題を明らかにしていきます。
  2. 1)で出し合った課題のうち、この1年間で取り組むべき重要な課題を絞り込んで、それに基づいて職場目標を作り上げていきます。絞り込みには職場メンバーがなんとか達成できる程度の重点的な目標を設定します。
  3. 次に職場目標が設定されたら、「目標の構成」で示した‘何を’‘どこまで’‘いつまで’‘手だて’を明らかにしていきます。
  4. 職場目標のチェックポイント(職場目標を設定したら次のポイントを点検してみてください)
    1. 職場目標は院所の年度目標、活動方針の方向性と関連性が説明できるか
    2. 職場のメンバーの取り組みで、達成可能な目標であるか
    3. 職場として改善や解決しなければならない課題を反映しているか
    4. ‘何を’‘どこまで’‘いつまで’‘手だて’が明らかになっているか
    5. 目標が来年、再来年でも使えるあいまいなものになっていないか
    6. 手だて(実行計画)はメンバーの創意工夫が生まれる余地があるか

個人目標の設定

  1. 個人目標を設定するにあたって考える事
    1. 昨年度の目標育成面接で次年度の課題となった事柄や、今年ぜひ挑戦したいことを考えます。
    2. 1以外で日頃の自分の問題意識、職場で担っている(または予定の)役割、自分の得意・不得意について考えます。
    3. 職場目標と結びつけ、職場目標が達成するために自分が何を担っていくのかを考えます。
    4. 北海道勤医協職員育成指針や職種の教育要綱に示されている‘職員のめざす目標’などを踏まえて、自分の課題を明らかにしていきます。
  2. 個人目標を記載するシートは役職者から渡されますので、それを使います。
  3. 具体的な設定で注意する点
    1. 目標の構成(‘何を’‘どこまで’‘いつまで’‘手だて’)が具体的になっているか考えます。‘手だて’を行動化できるところまで具体的にすると、目標に近づく見通しが持てるようになります。
    2. 特に‘どこまで’は、年度末に「どのようになっていればよいのか」を具体的に示す内容にしましょう。
    3. 重点を決めます。やりたい事がたくさんあってもその中で今年の重点を絞っていきます。目標は2つくらいがよいでしょう(多くて3つくらい)。
    4. 年間の見通しが立たない場合は、3ヶ月など節目を設けてその期間の手だてを立てます。

4.「目標育成面接」とは

目標面接
職員ひとり一人が職場目標を踏まえながら、この1年間の自分の目標を設定し、面接者(役職者)と共有し確認する面接
育成面接
目標面接で掲げた目標や計画の実践到達を面接者(役職者)と確認し、成長した点や今後取り組むべき課題について整理する面接

5.実施者

  1. 面接者は職場管理者を基本とします。
  2. 面接者の判断は院所管理部、経担、部門責任者が行います。

6.面接の実施時期と内容

  • 4月・・・面接の準備
    • (1)目標育成面接のオリエンテーションの実施
      • 部会などで「目標育成面接」についてのオリエンテーションを行います。その時にこの要項を資料として使用してください。
      • オリエンテーションでは、目標設定の仕方、面接実施期間、面接時間、面接者など面接の具体的な実施方法について説明します。この時事例を示し説明すると理解しやすくなります。
      • オリエンテーションの時に「面接シート」を渡します。
    • (2)オリエンテーション後も個人目標を決めるのに悩んでいる職員には声をかけ、相談にのります。
      面接の基本は勤務時間とし、予め面接日を知らせておくと面接を受ける職員も準備がしやすくなります。
  • 5月~6月・・・目標設定期間
    職場目標が確認され、職員が自己目標を設定する期間です。
  • 5月~7月上旬・・・目標面接実施期間
    面接者(職場管理者)が職員に対し、自己目標を確認する「目標面接」を行います。
  • 9月~11月・・・中間面接
    到達状況の確認と後半期の目標達成にむけた面接(または個人評価)をします。面接実施が困難な場合は目標達成の中間評価を提出してもらい、到達状況を確認(職員は自己目標の到達状況を再確認)します。
  • 1月~2月 育成面接実施期間
    事前に(12月に入ったら)職員へ‘1月から目標の振り返りである「育成面接」を開始する’ことを知らせ、予定を立て実施します。
    • 面接の要点
      目標の達成はどうであったか。職員本人が示す達成状況や達成過程で困った事・学んだ事、達成の過程でどのような工夫や努力があったかを確認しながら進めます。
    • (3)評価の視点
      • 日常業務の具体的な実践の結果、研修のレポートなど、職員と役職者双方が確認できる事実から評価を行います。
      • 評価の根拠など本人の報告を聞いてから、役職者の考えを伝えます。
      • 自己評価と役職者の評価が異なる時は、お互いになぜその評価になったのかについて、よく意見交換を行います。

7.「目標育成面接シート」改定について

2008年度の検討課題であった「目標育成面接シート」を2009年度から改定することにしました。改定した「目標育成面接シート」はスタッフ用、主任・係長用、職場長用の3種類がありますので、活用してください。尚、やむをえない場合は従来のものを使用することを認めることとします。

8.面接の基本と留意点

  1. 計画的に時間と場所を確保し、職員ひとり一人と向き合って実施します。そのためには業務調整を行い業務時間内に実施することが重要です。
  2. 目標設定はあくまでも職員本人が主体であり、本人の意向を尊重し意欲が持てるようにかかわることが必要です。
    1. 面接では合意と納得が大切です。信頼関係が築かれるように配慮して面接をします。
    2. 相手の人格を尊重し、その人の‘よさ’と可能性からみます。
    3. 先入観や枠にはめてみる見方をやめ、心を白紙にしては本人の話を聴きます。
  3. 面接の場づくり
    1. 場所は人に気兼ねせず話す事ができる場所を選びます。
    2. 座り方は、対面よりは90度から120度の角度で向かい合うと圧迫感が少なく面接できます。
    3. うちとけてリラックスできる雰囲気を作るよう心がけます。
  4. 面接の進め方
    1. 項目や順序にとらわれすぎずフランクに聴いていきます。
    2. 相手の発言は途中でさえぎったりせず、最後まで聴きます。
    3. 相手の言葉の奥にある思いをつかむようにします。
    4. 聴く事に集中し、面接者がしゃべりすぎないようにします。
    5. 相手の発言にすぐ答えを出したり、意見を押しつけず、相手が自ら答えを出せるように支援します。

9.目標育成面接」に関する研修

「目標育成面接」をより効果的に行われるために、北海道勤医協では法人教育委員会が企画し、年1回を目標に研修会を実施していきます。

10.「目標育成面接」の実施状況の把握

目標育成面接の実施状況を把握し、その結果は各院所の管理運営や職場づくりに役立ててもらうとともに北海道勤医協としてこの取り組みの成果および課題を把握していきます。

  1. 各院所の実施状況を下記の期間で各院所でと集約し、本部職員育成部に報告します。
    目標面接の集約期日 8月1日~31日
    育成面接の集約期日 3月1日~31日
  2. 集約内容
    1. 職場目標の有無
    2. 所属する職員数
    3. 面接終了者
    4. 特記事項・・・普及したい教訓、取り組む上での悩みや課題、その他
  3. 集約結果の報告
    ラインの会議で報告します。
勤医協中央病院 看護部へのご意見・ご感想は こちらからどうぞ
s-kango@kin-ikyo-chuo.jp

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